屠蘇の由来
~立石春洋堂より引用
嵯峨天皇の御代に、蘇明(そうめい)という唐の博士が和唐使(からつかい)として来朝のみぎり、絹の袋に入れた屠蘇白散(とそさん)と称する靈薬(くすり)を献上しました
天皇は元旦より三が日清涼殿の廂(ひさし)に出御されて四方拝の御儀式の後、御酒に屠蘇を浸して用いられたのが始まりのようです
これが宮中の年中行事となり、江戸時代になり、庶民の間に広まりました
屠蘇散の処方
古代中国、明の時代に学者李時珍が編集した『本草綱目』には、赤朮・桂心・防風・抜契・大黄・烏頭・赤小豆とあります
時代や地域により、処方は異なりますが、現在では山椒・細辛・防風・肉桂・乾姜・白朮・桔梗などを用いるのが一般的です
屠蘇散の作り方
およそ一合(180cc)の清酒、みりんに袋(抽出用にパックされたもの)を大晦日の晩に浸します
約六~七時間でできあがります
ご家庭や地域により赤酒を使ったり、お腹に優しい梅酒を使ったりするところもございます
屠蘇散と漢方
江戸時代あたりから、医者(漢方医)が薬代の返礼として、屠蘇散を配る風習があります
陽回天堂薬局では、(株)立石春洋堂の「屠蘇」を取り扱いしております
漢方薬をご購入のお客様にお渡ししていますので、来る新春はお屠蘇をお召し上がりくださいませ