薬の神様 少彦名神社
大阪道修町(どしょうまち)にある少彦名神社は、薬の神様をお祀りしていることで知られています
神社のサイトなどにはこの由緒について次のように書かれています
道修町は豊臣秀吉の時代から薬種取引の場として栄え、江戸時代になると幕府から道修町の薬種商124軒は株仲間として漢方薬や和薬の適性検査をして、全国へ売りさばく特権を与えられました
薬の吟味は人命に関わるものであることから、神のご加護によって職務を正しく遂行しようと、安永九年(1780年)京都の五条天神より少彦名命を薬種仲買仲間の寄合所にお招きし、以前より祀っていた神農炎帝(古代中国の薬の神)とともにお祀りしたのが始まりです
【ご祭神】
少彦名命(すくなひこのみこと)
日本医薬の祖神 神皇彦靈神(かんむすびのかみ;万物生成の神)の子
常世の神:国造りの神(大国主命)の協力神、酒神、温泉神穀霊、まじないなど多彩な能力を持つ
神農炎帝(しんのうえんてい)
中国医薬の祖神 商売の神:百草を嘗めて効能を確かめ、医薬と農耕を諸人に教えた
漢方薬が貴重品であり、人命に直結するものとして真摯に取り扱っていたことがわかります
生薬(薬草)を取り扱うものの心構えを思い出すところでもあります
張子の虎
少彦名神社の御守りひとつに張子の虎があります
この由来については、次のように書かれてあります
文政五年の秋、疫病(コレラ)流行して万民大いに苦しむ
これにより、道修町薬種商相議り、疫病除薬として虎頭骨等を配合し、虎頭殺鬼雄黄円(コトウサッキオウエン)という丸薬を施与すると共に、張子の虎をつくり、神前祈願を行い、病除御守として授与する。古人、病を療するに薬を服用すると共に又、神の加護を祈る用意の周到なること誠に想うべきものなり。
年末に漢方薬のメーカーの方から、この少彦名神社の張子の虎をいただきました
漢方薬を取り扱うものとして、身が引き締まる思いがします
大掃除をした薬局にお祀りして新年を迎えたいと存じます